ナイトライダー関係の音楽(CD/レコード/カセット)って

日本で発売されたナイトライダー関係の音楽はキング・レコードのサントラ「超音速攻撃ヘリ・エアウルフ/ナイトライダー」だけだが、海外のショップで「knight rider」で検索すると、出る出る、意外にたくさん引っかかってくる。それらの中にはTVの主題曲を集めたもの(TELEVISION GRATEST HITS 6やSCI-FI 'S GRATEST HITS VOL.4等)もあるが、Disco Danceなどのアレンジ物(TV Junkeez KNIGHT RIDER feat. K.I.T.T.やThe Clubtronic e.p. 'brothers in e等)も多い。またタイトルにはKNIGHT RIDERの名前は出ていない上にあまりファンの間では評判はよくないが、テーマ曲がベースとして使われているラップ(TURN IT UP (remix) FIRE IT UPやClock Strike (Radio mix)など)も一応ナイトライダー関連と言えるだろう。そして昨年にはやっと本物のオリジナル・サントラも発売された。めでたし! 何しろ日本で出たサントラはスコア起こしから録音まですべで日本製と言うものだったのだから。

これらは評判・出来の良し悪しはともかく一応ナイトライダーのテーマ曲が使われ、それはそれで「ナイトライダーだ」と納得できるものだった。ところが検索で出てくるリストの中には、実際に聞いてみると「このどこがナイトライダー?」なものも少なくない。

たとえば「KNIGHT RIDER HITS Vol.1 - Vol.4」。このCDのジャケット(ケース)はもろナイト2000のイラストで、写真だけ見ると「絶対ナイトライダーの関連の曲だ」と信じてしまいそうなのだがこれがとんでもない代物なのだ。ナイトライダーなのはジャケットだけ。中の曲はマイケル役のハッセルホフ自身が歌う曲が2曲程それぞれ度入っているものの、ナイトライダー放映終了以後に出された曲が主な、ただのポップス集だったりする。つまり極端な事を言えば「ハッセルホフ(ナイトライダー)と彼の愉快な仲間たちの音楽集」なのだ。ちなみにハッセルホフはヨーロッパ(主にドイツ)では歌手としてだけではなく音楽プロデューサーとしてもそこそこ有名だったりするわけだが、あのジャケットに騙される人って多いんじゃないかな?
同様に「KNIGHT RIDER'STURBO DANCE HITS」も「ハッセルホフ・プロデュース」なだけのCDだったりする。そもそも収録歌手のACE OF BACEやFUN FACTORYってナイトライダー放映時にプロデビューしてましたっけ?? なんだかナイトライダー人気に乗じただけの「便乗商品」としか思えないんですが。

「ジャケットだけナイトライダー」とか「ナイトライダーをイメージしたDJアレンジ」とか、そう言うものがはたしてナイトライダー関連音楽と言えるのかどうか、大いに疑問なのだがどうなんだろう。たとえばおもちゃで「ナイトライダーのパッケージなのに中身はただのトランザム」というものがどこまで許せるか、と大差は無いのかも知れない。

ところで上にあげた色々な音楽の中のアレンジものや便乗ものの多くはドイツで製作・発売されている。ナイトライダーではないが、同時期に放映されていた「エアウルフ」のCDもドイツで2枚ほど出ている(その中の「AIRWOLF THE WONDERWEAPON」はやはりDisco Danceアレンジやシンセの薄っぺらなアレンジ曲集らしいけれど)。ドイツという国は音物が好きなお国柄なのだろうか。色々出してくれるのはいいのだが、できればよりオリジナルなものを出してもらいたいものだ。