<<<Back ▲UP ■ The Farewell Knight ■



Chapter 17




 “マイケル!”
 マイケルの無事な姿を見たKITTが叫んだ。
「KITT!」
 マイケルもKITTに向かって走り出した。エイプリルがそれに続く。
“マイケル! 際どい所でしたよ。今しがた胡散臭い男が二人、病院の中へ入って行きました。マイケル……99.9パーセントの確率であなたが生きていると信じてはいましたが、それでもこうしてあなたの顔を実際に見るまでは不安でした…。また会えて本当によかった……”
 そう言うKITTの声は僅かにだが震えていた。
「俺もだよ、相棒!」
 マイケルもナイト2000のルーフを軽くたたいて微笑んだ。
 そんな二人の様子を、エイプリルもほっとしながら眺めている。
「さぁて! 涙のご対面はあとにして……、エイプリル。君はすぐにデボンの所へ行ってくれ。俺とKITTはガースの隠れ家へ向かう。何か分かったらすぐ知らせてくれ」
「分かったわ。マイケル、気をつけてね」
 マイケルは素早くナイト2000に乗り込むと、いつもの笑顔でエイプリルに答えた。
「ああ。殺されるのは一度で沢山だからな。さあ相棒!出かけがてらに事件の説明をしてくれよ!」
“はい! マイケル!”
 マイケルはナイト2000のハンドルを握るとアクセルを思い切り踏み込み、ガース・ナイトの隠れ家のあるバーストウに向けて病院を後にした。


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